※この記事は2016年11月14日付のタイヤ新報に掲載されたものです。

 

はじめに

 

 今週は再び新潟を訪れて、横浜ゴムのタイヤプロショップYCN店の一つであるタイヤセンター八幡 亀田店(株式会社八幡タイヤ)さんを訪ねた。

 お店のある江南区は新潟市のほぼ中央に位置し人口7万人、北陸道、磐越道、日東道が走る交通の要綱。信濃川、阿賀野川、小阿賀野川が流れ、稲作が盛んな地域。

 お店は広々とした敷地(約1200坪)の中に大型の作業場がドーンとあって、ショールームも清掃が行き届いていてきれい。社長の八幡将利さん(71歳)は、新潟県タイヤ商工協同組合の理事長も務められており、組合の会合では何度もお会いしている。早速、最近の動向を聞いた。

 

タイヤセンター八幡①お店8面

巨大なピット、静音化にもこだわり。直営店並みのスケールの「タイヤセンター八幡」

 

広大な敷地のお店

 

―お店が大きくてびっくりしましたよ。

 

 『これはね、平成10年位の時だったと思いますが、当時横浜ゴムの鈴木久雄専務にこれからも生き残っていけるためにはどんなお店にしたらいいか、相談したんですよ。するととにかく直営店並みのスケールに店を拡大したほうがいい、とアドバイスを受けて、平成11年に安田地区に1200坪の土地を確保して支店を開店致しました。その後、平成21年に本店が国道の拡幅工事にかかり移転する事になり、支店と同じ規模のタイヤセンターにして今に至っています。いわばお客様のための投資ですね。』

 

―効果はどうでしたか?

 

 『やってよかったと思いました。私は店はお城、ロードサービスカーは戦車だと思っています。店構えが立派だと相手は攻めにくいし、戦車があれば外に攻めていけるでしょう?タイヤセンターはその両方を持っているし営業力も強い。直営店が増えるのは時代の流れですし、漫然と経営していたんではダメだ、自分たちも同じようになるしかないと思いました。』

 

経営状況をオープンに

 

―そうでしたか。最近の販売状況はどうですか

 

 『昨年とほぼ同じですね。ですからスタッドレスは前年比5%アップを目指して、売りを伸ばすことはもちろん無駄な経費をかけないように徹底しています。』

 

―経費削減はどのようにやるんですか?

 

 『ジャッキやサービスカーなど、ちょっとした故障は何でも自分たちで直します。そうやって浮いたお金はプールして社員の給料に還元するんです。すると皆一生懸命経費削減に取り組みます。どうしても直らないものは買い換えたり、修理に出しますけどね。』

 

―皆に還元するというところが素晴らしいと思います。

 

 『会社の中身を皆に見えるようにして、経営をオープンにするのは非常に大事だと思います。皆私の年金から給料まで知ってますよ(笑)。誰かがビアガーデンに行きたくなったと提案すると、そのためにいくら売り上げを上げなければならないか、皆自分で計算して動きます。以前はトップダウン方式を取っていましたが、4年前にやめました。売り上げ、利益をはじめすべてオープンにしました。すると社員が動くようになったし雰囲気も和やかになった。人に優しくなったというか気配りができるようになりました。今はやってよかったと思います。』

 

常にお客様目線に徹して

 

―仕事の進め方でこだわっているところは何ですか

 

 『常にお客様の立場に立つ、そこを徹底しています。スノータイヤは予約制にして、ホイールセットの脱着だけで作業を終えるようにしており、今ではお客様の7割が利用してくれています。お客様は早く帰れる、うちも作業の効率化が図れるし作業が終わる時間も読める。今はどんなに遅くても9時には作業が終わります。以前は午前様でしたからね、夢みたいですよ。大切なのは予約のタイミングをはじめ、すべてお客様の都合に合わせるという事ですね。こちらが何かすることがサービスの押し付けになっていないか常にチェックして、絶えずお客様へ気配りすることがお客様目線ということです。』

 

組合活動について

 

―県の組合活動の最近の状況はどうですか

 

 『他県でやっているような災害協定をやりたいと考えているのですが、なかなか進みませんね。私が理事長のうちに何とかしたいと思っています。整備振興会とも親交が深いので、タイヤ空気充てん特別教育講習会を協力して実施しており私どもとしても助かっています。』

 

今後の目標

 

―これからの経営の課題は何ですか

 

 『営業力を強化したいと思います。この間三重県の「三エスゴム」さんの記事にもありましたけど、パイは確実に縮小するので外に出なければ何もなりませんよ。外に出ることにより、お客様から声を掛けてもらえるようにし、チャンスを広げようという事です。そのために就職経験のない若手を雇いました。素直だし吸収が早い。これからドンドン外に出ていってもらえるよう、育成しているところです。』

 

―最後にこの仕事をしていてよかったと思う事は?

 

 『そうですね。以前作業したお客様が再び遠方から店を訪ねてくれて、「あの時は有難う!」といってくれることかな。魚や野菜を持ってきてくれたりね。遠方から来る間に何十件もの店を飛び越えてまたうちに来てくれたのか…と思うと、嬉しいですよ(笑)。』

 

タイヤセンター八幡②人物8面

「今冬の販売は5%アップが目標です」八幡社長(左)と従業員の皆様

 

まとめ

 

 八幡社長の経営にかける情熱は、本当にすごい。71歳だが、本人は60歳くらいの気持ちという。まだまだ書けない話もたくさんあったが、次回の訪問の時にまたゆっくり紹介したい。    (木本 浩央)

 

店舗概要

 

▽代表取締役社長 八幡 将利(71) 

▽住所 〒950-0144 新潟県新潟市江南区亀田茅野山3-2-38

▽電話 025-381-2526

▽FAX 025-381-5792

※八幡社長は37歳の時に店を引き継ぎ、お客様のために店構えを充実させることにこだわり、実践してきた。社員に大幅に権限を委譲、更に意欲的に営業を強化していく方針。阿賀野市に姉妹店あり。